今回ご紹介する売却事例は、前回に引続き「共有名義の注意点について」第二弾です。
当該売却事例は、これまで経験した事例のなかでも、同様のことが2回ありましたが、そのうちの1つとなります。
ご夫婦(ご主人A様・奥様B様 ※お子様無)の共有名義(A様9割・B様1割)で戸建を所有していました。
B様から、「離婚することが決まったので、自宅を売却したい」というお問合せをいただきました。
詳細にお話を伺いたい旨を伝えたところ、その日の夕方にお時間をお作りいただき、内容をお聞きできました。
後日、A様・B様の同席のうえ、査定報告をし売却価格も決まり、売却活動を開始しました。
ところが、売却活動開始して間もなく、奥様が他界されたとA様から連絡が入りました。
ショックと驚きで暫く言葉を失いましたが、気にかかったのは「死因」「いつ」「どこで」ということでした。
これにより、「相場通りで売却」できるのか、「事故物件(告知事項有)」として扱う必要出てくるのかを判断する必要があったからです。当然、告知事項有となると相場通りに売却がかなわなくなります。
後日お葬式等が執り行われ、落ち着かれたタイミングでA様からご連絡をいただきましたので、「死因」「いつ」「どこで」等を確認したところ、「告知義務対象外」の内容でした。
A様も「事故物件」になってしまうのでは?と、心配されていました。
「B様は自宅でお亡くなりになったわけでもなく、特殊清掃が必要となるような状況でもなくですし、老衰や持病による病死など一般家庭で通常起こりうる死亡案件については、告知義務対象外となります」と、お伝えしたところ、A様はご安心され、四十九日を経過してから売却活動を再開しました。
※自宅内での転落事故や転倒事故、入浴中・食事中に誤って発生した死亡案件も含まないものとされています。
※もし、特殊清掃が必要となるような死亡事故があった場合、売買契約では期日は無く、買主様へ告知する必要があります。賃貸契約の場合は「概ね3年」とされています。
すぐに買主様が現れ、売主様の希望金額での条件提示をいただき、ご成約となりました。
ご成約後、すぐにA様はB様の持分を相続登記する必要があったので、司法書士をご紹介し、動いていただきました。
また、A様は賃貸物件に引越す予定とのことだったので、賃貸物件をご紹介し無事契約。
相続登記を完了することができ、決済・お引渡し準備は滞りなく完了しました。
不動産売買契約は、数か月にわたって時間を要しますので、その間に様々なことが起きます。
不動産仲介者は「何が起きても、冷静に対応する必要がある」ので、私は常にそれを心掛けております。
後日、A様から「B様は持病をお持ちで、長いこと苦しんでいた」ということを、おうかがいしました。
初めてお会いした時には、そのような状態を見て取れませんでした。
きっと、気丈に振舞って、応対していたのだろうと、今でもあの時の一瞬一瞬を思い返します。
持病の苦しみから解放され、天国で安らかにお休みになられていることを祈っております。
合同会社DH
住所:東京都中野区若宮1丁目29−1
電話番号:03-6820-7428
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